5年に1度の就業構造基本調査とは

ひっそりと行われていた

『就業構造基本調査』という経済省が行っている調査があるのをご存知か。この調査はこの日本における就業している人間についての詳細なデータを収集するものとなっているが、これを見る事でその時々の日本経済を通した雇用状況の縮図を把握することが出来る。調査の始まりは昭和31年、1956年から始まり現在まで継続している。しかしこの調査は定期的に行なわれているモノではなく、調査がいあんが出されてから1982年までは3年毎に集計がされていた。1982年以降については3年から5年の集計に切り替わり、平成になってからは5回しか行われておらず、最新の統計は今から2年前の2012年のデータが最新のものとなっている。

そもそもこの就業構造基本調査とは何を目的として行なわれているのかというと、『国民の就業及び不就業の状態を調査し、全国及び地域別の就業構造に関する基礎資料を得ること』を目的としていることに焦点を置いている。この調査は大いに役立っていると筆者は思っている、これがあるからこそ今の日本における若者を始めとした雇用状況の現実を映し出しているといえるからだ。もちろん政府がランダムに選出しているため必ずしも正しい数字かどうかというと、適切な答えを導き出せているとは言えない部分もある。

調査の対象として

そんな就業構造基本調査における対象世帯についても規定が設けられている、それは総務大臣が指定している約32,000調査区を対象とし、そこから総務大臣の定める方法によって市町村が選定した抽出単位に居住している約47万世帯の15歳以上が対象となっている。就労できるかどうかの年齢で区切られているので、その下で何かしら労働を行うことが出来なければ、この調査の対象外となっている。ただこの調査案件に該当しない場合もある。

  • 当てはまらない事例その1:外国の外交団、領事団
  • 当てはまらない事例その2:外国の軍隊の軍人、軍属とそれらの家族
  • 当てはまらない事例その3:自衛隊の営舎内、または艦船内の居住者
  • 当てはまらない事例その4:刑務所・拘置所の収容者の内、刑の確定している者
  • 当てはまらない事例その5:少年院、婦人補導院の在院者

これに該当する人々はこの調査の街頭に外れるので、純粋な意味で日本の就業状態についてその一点を知ることが出来るようになっている。

平成24年度の調査結果には

この調査の最新情報は平成24年度の物が新しい日本社会における就業状態を克明に示している。2014年と2012年で比較したとしても、それほど状況が驚くほどに改善されたということはない。むしろ調査結果が出た2012年からトータルして見ると10年近くで数字は褒められた方向へと進行していることが分かる。その証拠として有業者と無業者の数について見てみると、やはり現実としてこれがそうなんだろうなぁと痛感してしまう割合だったからだ。

  • 2012年の有業者数:64,421,000人=5年前とは1,557,000人の減少
  • 2012年の無業者数:46,394,000人=5年前とは2,070,000人の増加

となっている。割合としてはまだ6:4となっているが、このまま状況が一向に改善されなければ、そのうち有業者の数より無業者の数の方が上回ってしまうという最悪の結果を招きかねない。ただこうした結果には2011年に起きた東日本大震災によって、東北地方で働いていた人々が職を失って、働けなくなってしまったというケースも含まれている。そうした人達については政府が十分にサポートしなければならないにしてもだ、働ける力を持っている若者無業者の数がこの数字に堂々と刻まれていると思うと、本当にこのままでは日本社会が崩壊するのも時間の問題だと思っても、何ら絵空事のように語ることも出来ないかもしれない。

またこの統計によってこの頃から非正規雇用、つまり性社員として働くのではないアルバイト、もしくはパートとして勤務している人の数が増えているのも特徴的だ。平成期に入っての数字だけ見ても、約18%前後も増えているのだ。今のご時勢で正社員として働くことが出来ない人の数は、決してただ本人のやる気だけの問題ではないということだ。

雇用形態の統計ではっきりと証明されている

雇用されるときの身分として、正規雇用か非正規雇用の内どちらが数字として勝っているのかについて見てみようと思うが、これは2007年度に検査された数字と比較すると、転職を希望した人が追い詰められる状況がどれほど酷いのかが理解出来る。

正規雇用 非正規雇用
2007年度 5,026,500人 5,508,400人
2012年度 4,333,700人 6,201,300人

5年前に転職を希望して無事に次の仕事も正社員として就職できた人の数は単純に見ればおよそ70万人以上が非正規雇用へと就職しなければならなくなってしまった。確かに震災の影響は加味したとしてもだ、正規から非正規への就職を希望してもその要望が通らず仕方なくアルバイト、もしくはパートで収入を繋ぐ仕事をしている人が増えてしまった事は紛れもない事実だ。

無業者問題は全く解消していない

そして極めつけは若者無業者についての数字が何より状況が改善していないことを明確に証明している。無業者の中でも非求職型として就職活動をしていない人の数は平成19年度で『331万人』となっているが、平成24年度では『331万6千人』という微々たる増加をしている。増加していることもだが、潜在的な問題となっている無業者に対してこの5年でまともな政策を打ち出せていなかったという事実が露呈した。名ばかりの改革やらを行っていた政治も、結局こうした数字として部分で大きな差を埋めるどころか、まともに改善策を導き出せないまま5年間を現状維持で継続してしまった罪は大きいだろう。この状態から本当に抜け出さなくてはならないと思っているのなら、真なる意味で真面目に取り組まなければこの先もこの状態は膠着状態のままなのは、予測するまでもない。

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